こんちわ、ナヲヤです。
先週末、東京の味の素スタジアムで日本代表はオールブラックスと対戦。
世界ランキング1位の強豪に対し、11位の日本がチャレンジする図式となりました。
オールブラックスは主力メンバーを先に欧州に向かわせ、日本と対戦したのはプレキャップ組ともいえる若手などが中心のチーム。
強いことは強いけど、もしかしたらもしかするかも???
という思いは甘かったのか、結果は69-31の大敗…
やっぱりNZの壁は高い…
日本がどんな戦いをしたのか振り返ってみます。
参考:
もくじ
現地観戦していました。
ツイッターでは沈黙しておりましたが、家族とNZ戦を現地で見ておりました。
前半NZ側のサイドのゴール裏あたりにいました。
ゴールキック飛んでくるかもーみたいな場所です。
味スタは実家からも近くて行きやすいので、試合があるとよく見に行きます。
16年のスコットランド戦はまさかの京王線人身事故で前半見れないという大失態を犯したのですが、今回はキックオフに間に合いました。
でも余裕持って行ったのに結構ギリだったな。
飛田給駅からスタジアムまでの道が激混みで、ホームあたりから停滞してました(笑)
いっそのことスタジアムの目の前の道路、歩行者に開放したらええのに、とか思いながら人の渋滞をまんじりともせず歩く。
この日44000人弱入ったので、ワールドカップ前の練習にはなっていたんでしょうか?
開幕戦はこれ以上の混雑になりそうなので運営さんには頑張ってほしい!!
日本の良かったところ
さて、試合の話に移りましょう。
結果は冒頭に書いた通り、点差だけで見るとダブルスコアの大敗ですが、日本も31点を奪取しています。
今までのNZとの対戦では4トライしか取れていなかったのが、11/3の試合だけで5トライ取った!
負けたとはいえ、これはポジティブな話でしょう。
日本は、攻撃力はあるチームです。
サンウルブズもそうだったのですが、ハマった時の攻撃力は鋭いものがあります。
難点は、ハマるまでに時間がかかることと、攻撃力と反比例するかのように守りが薄いこと。
前者の方は世界選抜戦の際に顕著でした。
後者は、NZのような強い相手だと露呈します。
一回イニシアティブを握られると取り返すのに30~40分かかっているような気がしますね。
そういう意味では、NZ戦、一発目にアニセ選手がキックチャージからトライを取ったのはいい流れでした。
そこからしばらくは善戦できていたと思います。
しかし14分にトライを許すと、やや風向きが変わります。
キック合戦ののち…
しばらくキック合戦が続きましたね。
ただ、効果的なキックはやはりNZの方が多かったですね。
日本の選手を背走させるようなキックだったり、コンテストがきわどいものだったり。
対して日本のキックには、ややキックチェイスが足らない印象。
NZもうまくボールの落下地点までに選手を障害物として配置していて、容易にコンテストに入らせないんですね。
ここはひとつ、NZを見習うべきかなと思います。
キャッチの際に相当プレッシャーのかかり方が違います。
19分にはタックルミスからモウンガ選手のトライを許し、連続失点に。
キックでの受難は27分にも。
ナホロ選手が外から放ったキックはもう田村選手しかいないフィールドに。
しかもチェイスは3人。これはもう打つ手なしでしょう。よくスペース見ているなという攻撃でした。
最後はラウマペ選手のトライ。
これもどのキックを追って、どのキックに対し引くかをもう少し厳密にしておく必要があるでしょう。
この起点となった最初の田村選手のキックの際に前がかりになりすぎた感はあります。
結果、選手の配置が縦に伸びすぎ、そのアンストラクチャー状態をうまく生かしたのがナホロ選手のキックでした。
今回のバックスリーは追加招集も多いので、穴に見られていた感は否めません…
ツイ猛追
しかーし、前半は暗い話題だけではありませんでした!
NZのパスの乱れから姫野選手がボールを奪い猛進。
さすが姫野選手。相手がNZでも確実にゲイン出来る強みがあります。
負けじとツイ選手もストライク! 最後、ねじ込むような形でトライを奪取しました!
この2人のレベルならNZの選手相手でも十分にゲインを重ねられることは大きな収穫でしょう。
ただその後がいけなかった…
リスタート後のジョーディー・バレット選手のハイパントがそのまま再確保されると、タフリオランギ選手に繋がれてあっさりトライ…
せっかくの日本の得点がすぐになかったことになってしまいました…
さらには37分にもラインアウトからラウマペ選手が突進。特にサインプレーなどの類ではありませんでしたが、タックル決まらずトライを許します。
この時点で38-14。
この試合、オールブラックスを30点以内に封じ込められればという、私の淡い期待は前半のうちに無残に散りました。
意地のモールとラファエレアタック
前半終了間際、日本にチャンスが訪れます。
ゴール前でラインアウトを得た日本。10人ラインアウトで最初から大人数でのモールを意識した布陣。
無事ボールを確保してモールでNZに襲い掛かりました。
日本はドライビングモールは得意です。
相手がNZでもジリジリと押していきます。
use it(ボールを出せの意) の声がかかった時には、アドバンテージも得ておりモールからラファエレ選手にパスが。
そのままディフエンスもろとも突込み、判定はTMOに。
きわどい場所でしたが、トライが認められ前半で喰らい付く意地を魅せました!!
38-19で前半を折り返します。
後半、ちょっと気になる球離れの良さ
後半開始直後は両チームバタつきがあって、取ったり取られたりの手に付かなさが目立ちます。
そんな中日本が攻撃のチャンスを得ますが、外目で田村選手がキック。
転がり方によっては面白かったかもしれませんが、これがあっさり敵に渡ってしまい、やや不満…
NZが明らかにテンパってたので、少し落ち着いて攻めても良かったように見えました。
正直、あそこで蹴ってもらってNZは助かってしまったと思います。
キックの本質は、相手に「蹴らないでほしい」と思わせた時に蹴る、です。
あのシーンだと効果的ではなかったかな、と思ってしまうのです。
ラインアウト失敗2回で勢い失う
ペナルティからゴール前のいい場所でラインアウトを得ますが、これが手に入らずNZボールに。
しかもタッチキックの後のラインアウトも失い、このボールが繋がれて後半最初のトライに繋がってしまいました。
セットプレーの安定もやっぱり大事…
失敗が2つ続いてしまうと、やはり士気にも影響してしまうんです。
ラグビーはメンタル面も大事なスポーツですから、こういうのはなるべくなくしたいですね。
フレッシュレッグ、田中フミの速攻
後退選手が続々と入ってきて、田中選手も入ってくると、攻撃のテンポが変わります。
真ん中あたりで得たペナルティ、ショットもタッチも使わず自身で持っていくことに。
なかなか思い切ったことしますね。フィジカルで勝る相手にはあまり使わない手のような気もしますが。
当たりに強い選手を集め、少しづつゲインしていくとNZにも焦りがあるのか反則連発。
その反則すらもチョン蹴りで持っていく田中選手。途中トリッキーなパスも織り交ぜ、NZを翻弄します。
ゴール前まで迫り、あわや福岡選手トライと思ったがならず。
一回姫野選手に当たってもらい、そこから外に展開。
フォワードに集められたNZのディフエンスは外が手薄でした。
そこに田村選手がキックパス。
大外に控えていたヘンリージェイミー選手がダイビングトライ!
反撃なるか?
オールブラックス無双
ところが後半55分以降はオールブラックス劇場になりつつありました。
NZのキックが面白い様に決まってしまう状態に。
オールブラックス半端ないってー。
キック処理にやや難があることがばれたかのように、ラインの後ろにバンバンキックを蹴り込んできます。
キック絡みで3~4本取られましたかね…?
しかもこの時間になってもみんな走る走る。
日本はこの時点でやや疲れがあったように見えます。
やはりNZと戦うということは、大きなプレッシャーを受けつづけることなんでしょう。
ライン際に福岡選手
福岡選手が魅せてくれました。
後半69分。
ブレイクダウンからボールが出て、ラファエレ選手と松田選手がスイッチ。
松田選手の受けたボールを大外の福岡選手が受けると加速!!
ライン際、オールブラックスの外を走りディフエンスを2枚振り切ります。
3枚目のディフエンスには捕まり、タッチに押し出されそうになりますが、内にフォロー入っていた松田選手にリターン。
松田選手はラファエレ選手に戻してトライ!
福岡選手が起点となった美しいトライでした!
しかし、反撃もここまで。
NZとの戦いは69-31で幕を閉じました。
世界の壁は高い。しかし!
結果を見れば大敗です。しかし、課題以上に収穫も見つかった試合であったように思います。
欲を言えば、もっと接戦にもちこんで貰いたかったところはありますが、やはりこれがW杯1年前の、偽らざる日本代表の実力ということでしょう。
試合後の談話でも、NZの選手は福岡選手のことを脅威に感じていたと話しています。
確実に、日本のラグビーは世界の中で存在感を増してきつつあると思うのです。
さて、次の相手はイングランド。
元日本代表のHCを務めていたエディー・ジョーンズがHCを務めるチームでもあります。
古巣の日本との戦い。
世界ランキング4位と次回も強敵ですが、見事な金星を挙げてくれることでしょう!!
応援よろしくお願いします!
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