このテーマ、いずれ書かなきゃいけないなあ、と思っていたんですがなかなか書けませんでした。
だって難しいんだもん!(爆)
ラグビーのキックって、私も始めたばかりの頃って何で蹴っているんだか、全然わからなかったのです。
外に蹴りだしたかと思ったら、また蹴りだしたチームから始まるし、サッカーとまるで違う。
ラグビー見始めの頃ってたぶんキックが一番難解なんじゃないでしょうか?
なので今回は少し気合入れてキックの話をしてみようと思います。
もくじ
ラグビーのキックにはどんなものがあるの?
まずラグビーにおいてキックの種類(キックの理由)にはどんなものがあるか、主だったものを挙げてみます。
- キックオフ
- ドロップアウト
- プレー中の戦略的キック
- ペナルティキック
- ドロップゴール
- コンバージョンキック
細かく分類するときりがないんですけど、大雑把に挙げるとこんなものですかね。
- ルール上のキック
- プレー中のキック
- 得点に関係するキック
みたいなカテゴリに分けることもできるかな。
見た目上は特に変わらないキックですけど細かくルールが決まっているので順を追って説明しますね。
キックオフ
試合開始時、または得点後の再開時に行われるキックです。
グラウンドのちょうど真ん中で行われます。
蹴るのは誰でもいいんですが、大体スタンドオフが務めることが多いです。
ドロップキック(一度地面に落としてバウンドさせてからキックする。プロレス技ではないwww)で行います。
この時のキックは相手陣の10mライン(ハーフウエイラインから一番近い点線)を超える必要があります。
キックが10mを超えず、味方がボールに触れることになると、敵が「キックオフをやり直しさせる」か「ハーフウエイライン中央でスクラム」を選択できます。
またキックがバウンドせずに直接タッチライン(横の線)を出た場合も同様の選択となります。
当然、キックを蹴る側はなるべくことを有利に進めたいので、どこにキックを落とせば効果的かを考えています。
例えば浅めに落として味方とボール確保を競らせたり、深めに高くキックしてプレッシャーを与えたり。
チームによっていろいろオプションがあるので、蹴る場所の違いは要注目ですよ。
グラウンドのラインに関しては以下の記事をどうぞ!
ドロップアウト
22mライン内で行われるフリーキックをドロップアウトと呼びます。
敵がキックなどでインゴールまでボールを入れて、味方がそのボールをグラウディングしたとき(自陣でトライしたイメージです)や、キックが飛びすぎてインゴール上のタッチライン、あるいはデッドライン(一番奥の線)を超えた場合に行われます。
場所が22mライン上になったキックオフと思うとわかりやすいと思います。ルールも蹴る場所以外はほぼ同じです。
プレー中の戦略的キック
不利なほうのチームが陣地の回復のためにロングキックをしたり、敵の手薄な場所を狙ってキックして味方を走りこませるなど、プレー中には様々なキックが行われます。
キックの方法は自由ですが、ドロップキックではなくノーバウンドで蹴るパントキックが多いようです。(コントロールが楽です)
最も混乱するのはキック時のオフサイドやダイレクトタッチなどのルールだと思うので、そこを説明しますね。
キック時のオフサイド
誰かがキックをしたとします。
キックをした瞬間に、キッカーより前にいるプレイヤーはオフサイドとなりますので、そのままボールに働きかけることができません。
キッカーの前にいた選手は、キッカーかキッカーより後ろにいた選手に追い越されるまで(自分で戻るのも可)、オフサイドプレイヤーです。
「サボってないで追えよ」とか思っていた人、それ反則です(笑)だめなやつです。
なのでむやみに遠くに蹴ればいいってもんでもないのですよ。オンサイドになってプレッシャーをかける選手がいない場合、一転ピンチなることもありますから。
オフサイドに関しては以下の記事をどうぞ!
ダイレクトタッチ
ピンチの時、いったんタッチライン外にボールを出してプレーを切ることがあります。
この時は、キッカーの位置が重要になります。
もしキッカーが22mラインより中(インゴールに近いほう)にいた場合、タッチラインを割った場所でラインアウトによる再開になります。
ですが、22mラインから出てキックをし、バウンドせずに直接タッチラインを割ってしまうと、なんと蹴った場所まで戻されてラインアウトになります。
大ピンチですね!
まれに22mぎりぎりでキックしたせいで外にハミ出たり、バウンドさせるはずが風で伸びて直接出たりなんていうアクシデントが起きたりしてます。
結構難しいキックなんです。
「え? 今なんで戻されたの?」って思ってた人は多いと思うんですが、これでばっちりですね!
ペナルティキック
敵がオフサイドをしたり、ノットリリースなどプレーを停滞させたり、危険なプレーをした場合、ペナルティが与えられます。
ペナルティが与えられた場合、いくつかの選択オプションがあります。
- フリーキック
- ペナルティゴール
- スクラム
その状況に応じて好きなプレーを選択することができます。
順を追ってみていきましょう
フリーキック
パントキックでもドロップキックでもOKです。
タッチラインに蹴りだすことが多いですね。
ペナルティの場合は、タッチ外に出してもマイボールで再開が可能です。
なのでキックで距離を稼ぎ、マイボールラインアウトで再開しチャンスを作るというのがメジャーな戦法です。
またボールをチョンと蹴って自分で持ち込むことも可能です。
フリーキックなので、蹴ること自体は必要ということで、地面においたボールを一回転くらいするように蹴ったり、あるいは腹の前あたりで足でポンと蹴って浮かせ自分で取ってそのまま走り出す。
これでもフリーキック成立です。
主に相手の陣形がそろっていないときとか、ゴール前のペナルティでチャンスの時に使われることが多いです。
見た目ちょっとキックっぽくはないプレーですが(笑)
ペナルティーゴール
ペナルティの地点から、プレースキック(ボールを地面において蹴る)でゴールを狙うキックです。
五郎丸選手でおなじみのあのキックです。
相手陣、ゴール真正面など場所の条件が良かったり、点差や残り時間の状況に応じて選択されます。
決まれば3点入ります。
近代ラグビーではキッカーのレベルが向上しているので、得点源として戦略上重要なプレーになっています。
スクラム
キックじゃないんですけどついでに。。
ペナルティを得た時は、スクラムに変更することもできます。
フォワードに自信があるとか、ラインアウトいまいち調子よくないからやりたくないとか。そんな時に選択されます。
2015年ワールドカップの南アフリカ戦の最後のスクラムはまさにこのパターンでしたね。
以上、ちょっと脱線(笑)
ドロップゴール
難しいけど決まるとかなりかっこいいプレー。
それがドロップゴールです。
通常のプレー中に、コンバージョンキックやペナルティゴールのようにキックでゴールを狙うプレーです。
その二つのゴールと違うのは、キックの方法です。
前者の二つはプレースキックと言って地面に置いたボールをキックしますが、ドロップゴールの場合はドロップキックでゴールを狙わなくてはいけません。
しかもプレー中のキックですからディフエンスもいます。悠長にルーティーンとかやっている暇はありません。
故に、決まるとかっこいいんですよね~。決まったら3点です。ペナルティーゴールと同じ。
ドロップゴールの名手、ジョニー・ウィルキンソン選手のドロップゴール貼っときますね。
ドロップゴールが決まるときは、ゲームも劇的な終わり方をすることが多いような気がしますね。
なかなか見られないプレーですが、決まったところを見られたら超ラッキーです!
コンバージョンキック
さあ最後はコンバージョンキック!
もう日本ではおなじみですよね。トライ後のキック、五郎丸選手のルーティーンで話題になったあれです。
キック自体はペナルティーゴールとほぼ同じです。
キックの場所はトライした場所(点)を通る、タッチラインの平行線になります。
なのでトライした場所が真ん中に近いほど簡単で、端っこになれば角度が付くので難しくなります。
なるべくトライを真ん中でしたがるのはこの理由によります。
またトライ後のコンバージョンキックは得点が2点となります。ペナルティゴールなどとごっちゃにならないように注意してくださいね。
トライに関しては以下の記事をどうぞ!
まとめ
いかがでしたでしょうか、キックの種類。
キックって細かいルールがあって、「なんで今蹴ったの?」とか「なんで敵ボールなの?」とか、???なことが多いと思うんですけど、「あーこれはフリーキックだな?」と一度わかってしまうとすごく単純でもあります。
ぜひ、この記事片手にラグビーの試合を見て、「このキックは○○だ!」みたいな感じでキックの戦略性を楽しんでもらえると嬉しいです。
日本代表も今キックを重視していますから、キックを知って一緒にラグビーを楽しみましょう!
応援よろしくお願いします!
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