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ラックで素早い球出しを/攻撃の拠点、ブレイクダウンの話

ラックで素早い球出しを/攻撃の拠点、ブレイクダウンの話

こんちわ、ナヲヤです。

ウインドウマンス中にたくさんのラグビー用語を解説しようと躍起になっています。

前にも書きましたけど、ルールの話もテキストに起こしてしまえば1~2行ですが、そこにはいろんな戦術やら歴史背景があったり、選手としての思い入れがあったりと、魅力が十二分に存在するんですよね。

それを知らずしてラグビーを見てしまうと、あー惜しいなーもっと楽しめるのにーと思ってしまうのです。

お節介なことかもしれませんが、私がラグビーの魅力だと思っていることは皆さんと共有していきたいと思っていますので、お付き合いいただけたら嬉しいです。

今日はラックの話を書きます!

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ラックって最近はブレイクダウンって言うの?

思い違いかもしれないんですけど、私が現役プレイヤーであった15年くらい前は、ラックをブレイクダウンていう文化は無かったような。。。

なんせルールが頻繁にマイナーチェンジして、それに対応する新しいプレーが生まれて、聞いたことない名前が付けられて、、というのをいまだに繰り返している(もちろん、いい意味ですよ笑)ラグビーですから、その当時からあったかもしれないですけど、よくわからないなんてことがあります。

いまだによくわかっていないのが、ラック=ブレイクダウンなのか、ブレイクダウンに含まれるのがラックなのか? お前調べろよ、って話ですけど。

ラックは現役の名称のようなので、とりあえずここでは以降ラックで通しますね。

実況や解説がブレイクダウンって言ったら、ほぼほぼラックのことかと思っています。

放送局や人によって呼び名が違うのは大変に厄介ですが、ひとまずラック=ブレイクダウンと言うことで行ってみましょう。。

ラックってどんな状況?

モールで敵を蹴散らせ!/突撃ドライビングモールの話

前回モールの話をしまして、その中でラックはボールが地面にあるときの密集をそう呼ぶ、という話を書きました。

プレー中、ボールキャリアーが敵に当たったり、タックルを受けて倒れた場合、ボールを地面にリリースしなければいけません。

ノットリリースザボール!転んだらボールを返そう/立ってないプレイヤーは路傍の石な話

単純にボール置いただけだと、敵に奪われかねません。

そこで、フォロワー(密集に集まったプレイヤー)がリリースされたボールの上で疑似スクラムを構成します。

これがラックの成立!

ラックのボール争奪は、フォロワーたちの押し合いによって行われます。なので原理はスクラムと一緒です。

ラック状態にある中で、ラックの中のボールを手で出そうとすると「ハンド」という反則になります。ハンドってラグビーにもあるんですよ(笑)

また、ラックに横から入るとオフサイド(オフザゲート)でペナルティです。

横から、の定義が文章だとちょっと難しいですが、ラックの最後尾の自チームプレイヤーのかかとの位置から後ろでプレーしないとオフサイドになります。

横から入るということは、最後尾のプレイヤーより前にいることとイコールなので、オフサイド、と言うわけです。

このオフサイドは試合でも頻繁に起こるので覚えておくといいと思います。

ラックの成立と主なルールを紹介しました。

オフサイドに関しては以下の記事をどうぞ!

ラグビーのオフサイドを語ろう/一体何種類あるんだ…?な話

ラックの戦術

では、ラックはどういう状況で使うものなのでしょうか?

大きな意義としては、攻撃の拠点つくりにあると思います。

ディフエンスを受けての結果、ラックになることもありますが、理想はオフェンスの中で意図を持って敵にコンタクトし、ラックを作ることです。

ラックを作ることで、敵のディフエンスを自チームのプレイヤー以上に巻き込めたらしめたもの。

敵に対し、数的優位を作ることができます。

そしてラックができたらそれまで続いていた攻撃は一度止まりますが、

  • フォワードで敵を崩す
  • 逆サイドへボールを展開する
  • 敵の裏にキック

などなど、攻撃オプションに選択肢が生まれます。

そしてラックからの球出しが早ければ、これらのオプションで敵にプレッシャーをかけ続けることができます。

一般的にラック成立から3秒以内に球出しができると早いといわれます。

ただでさえラックからどんな攻撃をしてくるか分からない中、ディフエンスの対応を求められるのに、球出し(次のアクション)が無茶苦茶早かったら。。。絶対混乱しますよね(笑)

強いチームはラックでも攻撃が止まらないのです(笑)

ラックでのディフエンス

ディフエンスはディフエンスで、ラックへの対策をしています。

例えば、ラックへの集散が敵(オフェンス側)よりも早かったら、コンテスト(ラックを押す)選択ができます。

疑似スクラムなので、要は押し勝ってしまえばボールはこっちのものです。

オフェンスの際、孤立して人数が少ないままラックに移行するのは、こんなリスクもあるんです。

またディフエンス側としてラックでできるだけやりたくないのは、人数をかけすぎること。

ボール争奪が無理だと思ったらラックに入るのはあきらめて、次のプレーに備えるほうが良いときがあります。

この判断ができないと、敵にあっという間に数的優位を作られてしまいます。これでは敵の思うつぼ。。。

ディフエンス側も、ラックでの有利不利を一瞬で判断しているのです。

究極のディフエンス、ジャッカル

ラックは手が使えなかったり、横から入れなくなります。これは前述のとおり。。

ですが…!

ラックが成立する前だったらどうでしょうか?

ラックはボールの上で疑似スクラムが構成されたときにはじめて成立するので、その前だったら手でボールに働きかけることができるんです。

リリースしようとしたボールに絡むことができれば、ボールを奪ったり、ノットリリースザボールを誘発することができます。

大事なのはラックにさせない、成立する前にボールを奪ってしまうことなのです。これが近代ラグビーで重要なプレーであるジャッカルです。

世界的なフランカーは、ジャッカルのスキルが極めて高いので、ラック成立前に一勝負できるわけです。

11/4のオーストラリア戦でも姫野選手が何度か成功させていましたね。

密集での攻防は目が離せませんよ!

ラックあるある

  • まあ踏まれる
  • ↑敵でなく、味方にね
  • 乗られる
  • 苦しい
  • 早めにフォロー出来たはいいが、猛然と突っ込んできた敵スイーパーに脇腹を刺される
  • ボールを出すとき「ウミガメ」っていうやつ
  • スクラムハーフに叩かれるフォワード

ラックは密集でわかりづらいといわれるプレーですが、原理さえわかってしまえば複雑なものではないことがわかると思います。

ラックはゲームの中でもたくさんの時間が割かれるプレーですから、注目できるときっとゲームが何倍も楽しくなります。

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記事を書いた人

nawoya
ナヲヤです。1983年生まれ、高知県在住です。
2019年ラグビーW杯の時に、少しでも多くの人と
ラグビーを楽しめるよう、ラグビーの楽しさを紹介します。

雑記では、ラグビー以外の気になることも紹介していきます。

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