こんにちわ、ナヲヤです。
ラグビーの解説シリーズですが、今回はスクラムの組み方について、ちょっと書いてみようかと思います。
「なんか、試合の合間合間に何人かで組んで押し合ってるよね?」
なんて感じで、スクラムは何かわかるけど、実際どうやって組んでいるかは知らない人対象にお話しできればと思います。
とはいえ、一回ですべてをお話しできるほどスクラムは単純なものでもないので、何回かに分けていろんな角度からスクラムを語れればと思います。
「スクラムの時間ってちょっと退屈・・・」
とか思っている人! 要チェックですよ!(笑)
スクラムの戦術については「
もくじ
スクラムって誰がやっているの?
スクラムは1チーム、8人で組まれます。この8人はフォワード全員が対象です。
フォワード=スクラムを組む人たち
と思っていてもいいと思います。
フォワードのおさらいはこちらからどうぞ!
スクラムの中の各プレイヤーの配置
スクラムの陣形は、上から見るとこんな感じ。配置は基本的に変わりません。
が、たまにディフエンスの状況でフランカーが左右入れ替わったりはします。
なので、位置は絶対固定ではないです。
スクラムの組み方(セット前)
まずフッカーがバンザイします。\(^o^)/バンザーイ左右の両プロップがフッカーの脇から手を通し、脇の下当たりのジャージをつかむようにします。
ただ握るだけだと弱いので、下の図のように、親指にジャージをかぶせ、ジャージを親指ごと握りこむことで滑らないようにしたりします。握り方についてはチームによってローカルルールがあったりするので、経験者がいたら聞いてみると面白いかもしれません。
これはあくまで私のやり方ですのであしからず(笑)
フッカーは両プロップの脇を同様に握りこみ、お互いに横に引き付けあうように腕を絞めればフロントローは完成です。続いてセカンドロー(ロック)。
横の連結についてはフロントローと全く同じです。
ロック同士で横を固めたら、今度はフロントローと縦の連結です。
空いているほうの腕を左右のプロップの股のあたりから差し込み、プロップの腹のあたりのジャージを握りこみます。プロップのお尻をロックが肩にしょい込むような形になります。
ロックの頭はそれぞれプロップとフッカーの腰の間に差し入れます。横のバインドがきついので結構頭が痛いですが我慢です(笑)
これでセット直前の準備は完了です。
フランカーとNo.8、通称バックローがまだ入っていませんが、たいていの場合、敵スクラムとセットしてから参加することが多いです。
スクラムの組み方(セット時)
敵のスクラムとは、レフェリーの掛け声でセットすることになります。
掛け声は三段階。
- 「クラウチ」(しゃがむ)
- 「バインド」(相手と手だけ組む)
- 「セット」(頭を入れる)
フロントローの頭を入れる場所は、下の図をご参考にどうぞ。頭を入れた後は、主にプロップの「首取り合戦」になります。
スクラムは背筋が反るくらいでないと、相手に力が伝わらず押し負けてしまいます。
なのでそうならないよう、あるいは敵の姿勢を崩せるよう、首の筋力で相手の胸を上に押し上げるのです。
テーブルなどを使って感覚確かめてみてください(笑)
あ互いに同じことをやっているので、首の力が強いほうが必然的にいい姿勢で組めることになります。
細かい作戦を挙げるときりがないので、これはまた別の機会に。。
セットと同時に、残ったフランカーとNo.8がスクラムに参加します。
まずはNo.8。基本的にはロックの横バインドがないバージョンを、ロックの後ろでやるイメージです。
ただNo.8はスクラムから離れるスピードを求められるので、ロックとプロップほどのきつい連結はしないことが多いです。
例えば肩だけ触れておく、くらいのことが多いです。
フランカーも同様に、スクラムから真っ先にブレイクしてディフエンスに向かうことが多いです。
ロックの横についてプロップのお尻を方で支え、ロックと横の連結はするものの、あまりきついバインドはしないようにします。
これでスクラムが完成です!
スクラムを深く知りたい人におすすめの本!!
経験者でないと奥深さが分かりづらいスクラムですが、この本は違います!!
ていうか、スクラム愛激しすぎ!!(笑)
著者の松瀬学さんは早稲田大学でプロップを務めていた方ですから、スクラムを語るにはこの上ない記者さんです。
そんなスクラム至上主義者(笑)が2015年のワールドカップ、日本の快進撃を支えたプレイヤーやスタッフに対して熱い取材をしています。
かつての日本は体格が無く、世界の強豪相手にスクラムでは勝てることが少なく、ともすればスクラムを避ける戦い方をしてきました。
しかし、2015年ワールドカップでは名だたる国を相手に堂々のスクラムを魅せてくれました。
そのスクラムをチームに叩き込んだのが、フランス人コーチ、マルク・ダルマゾ氏。
スクラム求道者ともいえるダルマゾ氏との電話対談の様子が冒頭から始まりますが、これが熱い!
氏がどんな思いをもって、日本の指導に当たったか、今まで見えなかったドラマが浮き彫りになります。
そしてワールドカップでの4戦の、ポイントとなったスクラムを、選手へのインタビューで臨場感あふれる解説をしてくれています。
思わず、当時のビデオ見ながらチェックしたくなるくらい、一つ一つのスクラムを大事に描写してくれています。
激しすぎやしませんか、スクラム愛!
今の日本ラグビーの躍進の陰には、スクラムをはじめとしたセットプレーの改革が切っても切れません。
そして今も、長谷川慎さんをはじめとしたコーチたちが、日本代表やサンウルブズのスクラムをよりよくしようと知恵を絞っています。
2019年ワールドカップでよりスクラムを楽しみたいのなら、ファン必見の一冊であると思います!
是非、一読を!!
スクラム巧者がゲームを制す
スクラムを組んだ後は、ボールインと同時に相手チームと押し合うことになります。
その時の状況によってスクラムを押すか、押さないか、判断が変わります。
この辺はスクラムの戦略になるのでまた別の機会で詳しく解説できればと思います。
スクラムは外から見ているとどうやって組んでいるのか分かりづらく、きついプレーではあるけれどその複雑さのせいでラグビーを見始めたばかりの人にはとっつきづらいプレーだと思います。
このページで見た情報を参考にスクラム注目してもらえると、ラグビーの魅力を十二分に味わえると思います。
だってスクラムというラグビーならではのプレーに、注目しない手はないでしょう!
応援よろしくお願いします!
コメントはこちら