こんちわ、ナヲヤです。
最近サンウルブズの試合レビューばかりで、ラグビーのプレーやルールのコンテンツを増やせていなかったので、今回はジャッカルの話をしようと思います。
もはや近代ラグビーでは必須のスキルとなったジャッカル。
よく実況で「ナイスジャッカル!」なんて声を聞きますが、そもそもジャッカルって何? なんでジャッカルするの?
って人は結構いるはず。(私もそうでしたw)
これを機にジャッカルに詳しくなって通ぶってください!(笑)
もくじ
ラグビーのジャッカルの歴史
ラグビーのジャッカル。
ジャッカルとは、そもそもは犬のような狐のような、アフリカの動物です。
獲物である小動物を捕らえるときに、ピョンと飛んで頭から獲物に突っ込んでいく習性があります。
それがいかにもブレイクダウンでファイトするラガーマンのようです。
さてそんなジャッカルに姿を重ねられた、オーストラリアの有名なプレイヤーがいます。
ジョージ・スミス選手です。
サントリーサンゴリアスにも所属していたので、日本でもお馴染みですね(いろいろありましたが…)
素早くブレイクダウンに集まり、ボールに手をかけるそのプレーで、彼は「ジャッカル」と呼ばれるようになりました。
そして彼の得意とする、ブレイクダウンで敵のボールを奪うプレーがそのまま彼の異名を引き継ぎ、「ジャッカル」と呼ばれるようになりました。
盛んになったのはここ10数年くらいかと思うので、比較的新しいプレーだと思います。
ジャッカルはどうやるのか?
では、ジャッカルのやり方を具体的に説明します。
ジャッカルは前述のとおり、ブレイクダウン時に発生しますが、大事なのは…
「ラックが成立する前にボールを奪うこと」
です。
ちょっと難しいですか?
ラック成立の例を挙げてみましょう。
ラック成立のおさらい
あるプレイヤーAがタックルを受けて倒れたとします。
地面に倒れたので、Aはボールをリリースします。
リリースしたボールを奪いにディフエンス側のプレイヤーが集まってきました。
ボールを渡すまいと集まってきたオフェンス側のプレイヤーがリリースされたボールを守ろうと、ディフエンスのプレイヤーをスイープします。
この、集まってきた両チームのプレイヤーが接触した時点でラック成立です。
ラックが成立すると、ラックの中のボールを手で触れることができません。触れると「ハンド」という反則になります。
なので、敵が倒れてからラックが成立するわずかな時間でボールを奪わなくてはいけません。
結構難しそうですね!
それではジャッカル成立のケースを例に挙げてみます。
ジャッカル成功パターン
あるプレイヤーAがタックルを受けて倒れました。
タックルしたプレイヤーBはノットロールアウェイを解消させるため、一度タックルしたAを離して立ち上がり、Aがリリースしようとしたボールに手をかけました。
Aはボールをリリースすることができず、ノットリリースザボールを取られてしまいました。。。
または、Aはボールを奪われてしまいました。
という感じですね。
タックルしたプレイヤーが奪わなくてはいけない、というわけではなく、後から来たCが同じことをしてもOKです。
ココでのポイントは、
1.タックルで倒した後にきちんと手を相手から離していること
これをしていないと逆に反則になります。結構きわどいプレーになるのでレフェリーの判断にもなりますが、敢えて大袈裟に手を上げてリリースをアピールすることもあります。リーチ・マイケル選手なんかよくやってますね。
2.両足で立ってプレーしていること
ジャッカルは両足で立っていることが必須です(ジャッカルに限らず、ですが)。
膝立ちになって、手をかけていたら反則になってしまいます。
強靭な足腰が無いとジャッカルは大変難しいのです。
3.ラックが成立したら続けられない
ラックが成立する前にボールを抱えているくらいでないとジャッカルが成立しません。触れているくらいだとダメ。
明確に奪えそうな状況になればスイープ入ってきてもその前にボールを奪えるか、ノットリリースザボールになってターンオーバーできるでしょう。
前述のように、ボールに触れているくらいだと、スイープが入ってきた時点でラックが成立し手が使えなくなるのでボールから手を離さないといけません。
素早い行動が必要になります。
参考記事は以下の記事をどうぞ!
ラグビーのジャッカルはどんなときに有効?
ジャッカルは前述のとおり、成立させるのにはかなりシビアな条件がそろっていますが、それゆえに成功すれば大きなプレーになります。
相手もボールを奪われまいと必死ですから、ラックの周りにフォローが多いときはなかなか難しいでしょう。
ですが、ボールキャリアーが突出してフォローが遅れた時はねらい目です!
タックルで倒したらすぐさまジャッカルに移行することで、ターンオーバーを図れたり、仮にジャッカルが失敗しても相手のスムーズな球出しを邪魔することができます。
最近のサンウルブズでは、ラブスカフニ選手や姫野選手がジャッカルをよく使っていますが、ウイングの福岡選手やサウマキ選手も一人でタックル~ジャッカルがうまいです。
ジャッカルが得意な選手が多いと、ボール確保でブレイクダウンに人数を割かなくてはいけません。
1人で2~3人引き付けられたら必然とオフェンスの数が足りず、ディフエンスで数的優位に立つことができます。
ボールを奪えればしめたもの、仮に失敗しても敵に人数を使わせることで攻撃のオプションを減らすことができる。
難しいプレーではありますが、その分リターンも大きいジャッカル。
挑戦しない理由は無いですね。
ジャッカルでターンオーバー量産!
ジャッカルがうまいチームを相手にすると、休む暇がありません。
サンウルブズもこの前のブルーズ戦は前半しつこいくらいにブレイクダウンにアタックしていたので、ブルーズはやりづらかったように見えました。
日本でプレーする選手にもジャッカルを得意とする選手がどんどん増えています。
近代ラグビーはジャッカル巧者が制すると言っても過言ではないでしょう。
ブレイクダウンに果敢に飛び込むジャッカルたちにぜひ注目してみてください。
応援よろしくお願いします!
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