こんにちは、ナヲヤです。
ラグビーのプレーの中で頻繁に行われる「タックル」を、今回は解説します!
技術的に、というよりは選手ってどんなことを考えてタックルしているんだろう、ということがわかってもらえると嬉しいです。
よくタックルなんていけるよね?
想像してみてください。
向こうから180cm、90kgくらいの大男が、全力疾走でこちらに向かってきます。
「素手であの人を止めてください」
って言われたら、どうしますか?
・・・
・・・
無理~。
普通の人はそうだと思います(笑)だって無理だもん(笑)
走ってくる男のサイズ感は適当ですが、トップのラグビープレイヤーの体格としてはごく普通のサイズかと思います。
さっきのシチュエーションが、試合中頻繁に起こっているのがラグビーです。
異常なスポーツですよね(笑)
タックルって怖くないの?
大学や社会人でプレーするようなレベルの高いプレイヤーには、タックルを恐れるプレイヤーなんて一人もいませんよっ!!
・・・
・・・
( ^ω^)・・・
ちょっと前、日本代表選出経験のある選手とお話しする機会がありまして、その時ちらっと聞きました。
「タックルとか怖くないんすか?」
「怖いっすよ、当然」
・・・
はい、日本代表選手レベルでも怖いそうです。怖くない人は異常です(笑)
私も高校~大学とラグビーしていましたが、タックルは怖かったです。
ただ、トップの選手が違うのは、その責任感にあるのではないかと思います。
「タックルは怖いが、タックルをミスして負けることはもっと怖い」
ラグビーを知る人なら、納得の言葉があります。
「センスがあるが責任感のない15人と、センスはないが責任感のある15人なら、勝つのは後者だろう」
タックルは怖いけど、チームを勝利に導くためにチームの一人ひとりが責任を果たしている姿なのです。
そうとらえると、すごくかっこよく見えませんか、タックルは!
タックルにまつわるルール
敵の攻撃を止めるために行うタックル。
ルールの話になりますが、ボールを持っている人にしかタックルをしてはいけません。
ボールを持っていない選手や、ボールを持っているけど空中にいる選手にタックルするとペナルティになります。
そのほか、
- 首から上にタックルする
- バインド(腕で抱えるように占めること)をしないでタックルする
- 必要以上に持ち上げて落とす
などは、危険なプレーとして反則になります。
余談ですが、私がやっていたころは、持ち上げるのはある程度許されていたし、タックル時にそう教えられていたのでなんか感慨深いです。
ラグビーは今全力で危険なプレーが行われないように対処中なんですよ!
ちょっと話がそれましたね。
上述の条件を守り、ラグビーのタックルは成立します。
タックルの方法
一番メジャーなタックルは、相手の下半身を捕まえるタックルでしょう。
相手を倒してボールを止めるのがタックル成功なので、相手を捕まえてもはじかれたりそのまま引きずられたりするのは失敗の部類です。
人間って上半身に当たられても意外と耐えられるんですが、走っている以上下半身、特に足をバインド(腕で締める)されると相手は走れなくなるので必然的に止まらざるを得ない、ということです。
イメージ的には格闘技のタックルに似ているところはあります。実際、エディージャパンは格闘家の高坂剛さんにタックルの指導を受けています。
とはいえ、走っている相手の下半身に当たりに行くというのは、かなり難しく技術が必要です。
手で当たりに行くと確実に逃げられるので、体幹を体幹にぶつけるようにしないといけません。これを決めるには相手にスピードがあると厄介です。
最近多いのはダブルタックルです。
1人目は下半身めがけてタックルに入り、2人目は上半身をボールごと抱え込んでしまう。
1人に対してディフエンスを2人使ってしまうという非効率性はありますが、確実にボールを止め、あわよくばノットリリースザボール(倒れた選手がボールを手放さない反則)も狙うことができます。
かつては体格差で劣るチームの苦肉の策としてとらえられがちでしたが、最近は確実なディフエンスとして多くのトップチームが採用しています。日本代表もそんなチームの一つです。
ダブルタックルは注目してみてください。
タックルの重要性
タックルはディフエンスだけにとどまらず、様々な要素を持ちます。
例えば、いいタックルが決まるとそこから攻守交替し、一転素晴らしい攻撃となることがあります。
攻撃的なタックルとでもいいましょうか。相手の流れを止めることでチームの士気が上がるなどいろいろな効果をもたらします。
その根底には、「人の勇気に対する賞賛」があると思うんですよね!
いいタックルは会場のファンも大いに盛り上げます。
ていうか応援していないチームのタックルでさえも思わず声をあげてしまったり、拍手したりしてしまいます。
これは、人間の美しい性なんじゃないかと思います(笑)
タックルはかっこいい!
トライがオフェンスの華ならば、タックルはディフエンスの華でしょう。
両チームいいタックルが決めていて、点差の開かないゲームは手に汗握る、大変緊張感のあるゲームになります。
人間の責任感の結晶である「タックル」。ぜひ試合会場に足を運び、生で見てみてください!
タックルあるある
やるよ、あるある。いい話では終わりません(笑)
- いたい
- こわい
- 練習したくない
- こわくて失敗→監督激怒→練習増加 負のスパイラル
- 普段タックルバックで練習していると、動く相手に追いつけない
- で、生身の人間相手に練習して怪我をする
- 小さいけどタックル上手い人がいて、なめてかかり殺される
- 交通事故の疑似体験ができる
- ステップきられて逆ヘッド(※)になり脳震盪
- 低くはいれと言われるが、低く入りすぎて押せないときがある
- 上手くいったときは全然痛くない
- 力士系のプロップに入っても痛くない
- 骨ばったウイングとかスクラムハーフ相手だと違った意味で痛い
※逆ヘッド:タックル時に相手の進行方向側に頭を入れること。相手を止める力は大きいが危険度が増す
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