こんちわ、ナヲヤです。
さあ、バックス編になって二回目、今回はスタンドオフを紹介します。
前回のスクラムハーフに引き続き、ラグビーの戦術上、重要な判断を任されるポジションです。
しっかり勉強して秋は11月のウインドウマンス(ワールドラグビーの定める国際試合の期間のこと、毎年6月と11月)に臨みましょう!
スタンドオフの背番号
スタンドオフの背番号は10番です。「スタンドオフ」という呼び名は「スクラムから離れて立っているハーフだから」という説があります。
欧州だとスタンドオフという呼び名ではなく「フライハーフ」と呼ばれています。
ほかにも「ファースト・ファイブエイス」とか呼ぶところがありますが、基本、日本国内はスタンドオフで統一されていると思います。略すと「SO」ね。
同じポジションなのに名前が複数あるなんて、ほんとラグビーって不思議です。。
スタンドオフの役割
スタンドオフはよくバックスの司令塔にたとえられます。
スクラムハーフが捌いたボールをバックスとして最初に受け取るのは多くの場合がスタンドオフとなります。
スタンドオフはボールを受け取ると、他のバックスにボールを展開するのか、キックで陣地を回復するのか、自分でアタックを仕掛けるのか、など様々な選択をしています。
複数の選択肢という点ではスクラムハーフに似ているところがありますが、スタンドオフの場合はよりバックスの戦術に特化した選択をしています。
例えば、、
などなど。
攻撃のストーリーを構成するスタンドオフは、バックスリーダーと呼ばれることも多いです。
サインプレーに関してはこちらの記事をどうぞ!
どんな人がスタンドオフに向いている?
ジュニアのラグビークラブですと、大抵そのチームの中で一番ラグビーがうまい選手がスタンドオフを務めることが多いようです。(エディー元HCはそのことを批判していましたが。。。)
ルールを熟知し、相手を見てその都度有効な攻撃を組み立てる、クレバーなプレーができる選手がスタンドオフに向いていると思います。
また密集から離れているとはいえ、一番近い場所にいるバックス(スクラムハーフは密集に参加しているので)ですから、ポイントサイドからのフォワードによる攻撃にスタンドオフが巻き込まれるケースはよくあります。
フォワードに突っ込まれる場所にいるので、たとえ相手がフォワードであろうと止めるつもりの体がないと厳しいでしょう。
なので体がすごく大きな選手は少ないですが、ディフエンスのスキルも高いことが望ましいです。
また、キックをする機会が多い選手です。例えば自陣深く攻め込まれていてマイボールの時は、スタンドオフがキックで陣地回復を図ることが多いです。
その際、キックの飛距離があればあるほど効果は大きくなりますから、キック力が必要になってきます。
キックに関しては巧者が多いので、その流れからかゴール後のコンバージョンキックやキックオフ時のキッカーも、スタンドオフが担当することが多いですね。
キックに関しては以下の記事をどうぞ!
そして、なんといっても勝負勘がスタンドオフには必要です。
攻撃の際の嗅覚といいますか、ラグビーセンスのようなものだと思うのですが、状況に応じて様々な対応、判断を求められるポジションなので、独創性の高いアイデアマンのような感性がスタンドオフには必要なのだと思います。
私的にはサントリーサンゴリアスの小野選手や、NTTコムの小倉選手などはそのセンス抜群です。
二人とも日本代表のスタンドオフです。ぜひ注目してみてください。
スタンドオフの注目プレー
バックス全体のプレーをコーディネートできるスタンドオフ。
バックスがサインプレーを仕掛けるときはスタンドオフが指揮者となります。
敵陣でマイボールスクラムなどのセットプレーになったらスタンドオフのサインに注目です。
バックス全体が目まぐるしく動くので最初は何が起こったのかわからないこともあると思いますが、スタンドオフの動きに注目してゲームを見ていると、きっとサインのタイミングがわかるようになってきます。
サインプレーができる場面は1試合の中で何度も来るわけではないですが、サインが出せたとき、そしてプレーが決まってトライにつながった時は最高です!
チャンスを作るのがスタンドオフなら、ピンチから抜け出すのもスタンドオフの役割です。
前述のとおり、キックの飛距離はスタンドオフにとって大切なスキルなので、大ゲイン(陣地を回復すること)するようなキックが出たら「ナイスキック」と声をかけてくださいね!
スタンドオフ関連の書籍紹介
電車の中で見てはいけません。。涙腺が崩壊します。。
日本を代表するスタンドオフで、ミスターラグビーこと平尾誠二さんの最期が、親友の山中教授の言葉で語られています。
ラグビーが中心の話ではないですが、平尾さんの人柄が偲ばれます。
スタンドオフあるある
- 真面目そうで真面目でない
- 回りが走っている中、キック練習しててうらやましがられる
- パスがうまいことになっている
- よってスタンドオフが変なパス放っても取れなかった選手が怒られたりする
- スタンドオフのキックがしょぼいと露骨にチームの雰囲気が悪くなる
- 五郎丸選手などのおかげでコンバージョンキックのハードルが上がりすぎつらい
- 高校の下位チームくらいまでは決まるほうが珍しいから
以上、スタンドオフの解説でした!
これでスクラムハーフとスタンドオフのハーフ団の解説が終わりました。
どちらも戦術を組み立てるポジションとして重要なので、ハーフ団の動きがわかるようになると、チームの攻撃意図がわかるのでよりラグビーを深く楽しむことができると思います。
次回はウイングを解説します!
各ポジション解説のリンクはこちら。
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