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【WC前に】ラグビー日本代表に海外出身選手が多い理由とは?【覚えよう】

【WC前に】ラグビー日本代表に海外出身選手が多い理由とは?【覚えよう】

こんちわ、ナヲヤです。

ワールドカップ前にぜひ皆さんに知っておいてもらいたい話。

日本代表になんで海外選手がたくさんいるの?

というギモンに対してラグビーのルールや文化的背景から解説してみたいと思います。

ワールドカップ前に、是非ラグビー独特の文化を感じてみてもらいたいと思っています。

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ラグビー日本代表は日本代表っぽくない??

ラグビーの国際試合を初めて見る人は、日本代表の面々を見て驚いたりすることがあります。

「外国人多くない?」

と。

確かに日本代表には、海外出身の選手が多数所属しています。

ただその理由やラグビーの歴史の背景があまり知られていないが故に、誤解を招くこともしばしばあります。

大分浸透してきたとは思いますが、いまだに「日本代表っぽくない」なんていう心無い言葉を見かけることもあり、これはワールドカップイヤーなのに大変残念なことであります…。

なので、ワールドカップ開始前にそんな誤解を払拭して、正しい知識でラグビーを楽しめるように代表資格のことをきちんと勉強しておきましょう!

ラグビーの国代表資格の取得条件

ここで、ラグビーの代表資格を得るための条件をおさらいしましょう。

第8条 プレーヤーの身分、契約および移動

8.1 本規定8.2の制限のもと、プレーヤーは、以下の条件を満たす一国の協会のシニアの15人制代表チーム、そのすぐ下のシニアの15人制代表チーム、または、シニアの7人制代表チームのみで、プレーすることができる。

(a) 当該国で出生している、または、

(b) 両親、祖父母の1人が当該国で出生している、または、

(c) プレーする時点の直前の36ヶ月間継続して当該国を居住地としていた。

参考URL:https://rugby-japan.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/www/laws/rule/law_08.html

「ワールドラグビー定款 競技に関する規定集」から該当部分の文章を抜粋しています。細かいルールは上記URLを参考にどうぞ。

要するに、

  • その国で生まれた人
  • 両親またはおじいさん、おばあさんの誰かがその国の人
  • 3年間継続してその国に住んでいる(注:2020年12月31日より5年間(60か月)継続に変更)

のいずれかを満たしていれば、その国の代表資格を得ることができます。

「あれ、帰化する必要ってないの?」

とよく聞かれますが、ラグビーの場合国籍は関係ありません。

例えば国籍上ニュージーランド人のままでも、先ほどの条件のいずれかを満たしていれば日本代表になることができます。

※ただ、一回どこかの代表になってしまうと他の国の代表になることはできません

既定の中に「その一国の協会」という記述がありますが、その記述がまさに肝の部分でして、ラグビーにおける国代表はその国の協会所属選手であることが条件になっています。

そのあたりが日本では馴染みがないのかもしれません。

そもそもサッカーとは代表資格のルールが違う

ではサッカーにおける日本代表資格の条件を見てみましょう。

・当該国の国籍を持つもの

・他国の代表歴のないもの

他国の代表歴、の下りは同じですが、サッカーの場合は当該国の国籍が必要です。

両親や両祖父母が当該国出身だったり、3年以上継続して居住してても、その国の国籍がない限りサッカーでは国代表になることはできないんですね。

サッカーはラモス選手や呂比須選手が日本帰化選手として有名だったので、この条件はラグビーの条件よりずっと認知度が高いと思います。

故に、ラグビーも同じ条件と思われている節はありますね。ここは同じフットボールでも考え方が違うので要注意!

このラグビーの条件は意外とキチンと認知されていなかったりして、日本でも危うく代表資格のないサウマキ選手を代表として招集しようとしてしまったり、ルーマニアは代表資格のない選手を起用してしまったことで、RWC2019の出場権を失ってしまいました(ロシアが繰り上げ参加に)

このニュースには本当に肝が冷えたものです。

何でラグビーはこんな条件になったんだ?

ラグビー発祥の地は英国ですが、当時統治されていたイギリス連邦諸国にラグビーが広まっていくにあたり、そこでラグビーをプレーしたり教えたりする英国人がいました。

そういった人たちが、英国以外の国(行った先の国)で代表になれるようにルールを作ったのが由来とのこと。

ちなみに少し脱線しますが、99年以前はある国の代表経験があっても、他の国の代表になることができました。

例えば現日本代表HCのジェイミー・ジョセフもNZ代表と日本代表を経験しています。

英国以外の国でラグビーが盛んになる以前は、英国人が中心でいろんな国で代表になってお互い戦っていた名残なんでしょうね。

日本だけが海外出身選手が多いわけではない

日本はラグビーが強くないので海外選手に頼っているの?

なんて聞かれることもありますが、海外出身選手が多いのは日本に限った話ではありません。

現に世界最強を誇るニュージーランドのオール・ブラックスだって、サモア系やトンガ系のルーツを持つ選手がたくさんいます。

むしろ、彼らがNZ代表と認められなかったらオール・ブラックスも消失してしまうでしょう。

日本よりランキングが上位のウェールズやスコットランドだって海外からの選手が所属しています。

日本だけが突出して海外選手が多いわけでは決してないのです。

ただアルゼンチンだけはアルゼンチン出身選手で固めていたりして、ワールドラグビーのなかではむしろ異質な存在であると言えます。

これはこれでポリシーがあるんだろうなと思います。

的外れな意見や批判はやめよう

サッカーと比較されてみんな帰化していると思っている人がいますが、それは全くの誤解です。

ヒドイとテレビの実況でも選手の紹介時に「日本国籍取得」とか「奥様は日本人」とか言っていますが、そのこと自体が何らかの意味を持つわけではないので殊更強調することではない気がします…。むしろ誤解を助長しているような…。

中には「日本代表にふさわしく、日本人だけでチーム編成しろ」みたいなことを言っている人もいますが、それもあくまでその方の個人的な好みの問題なのでそれによって特定の選手や日本代表のチームそのものを批判するのは的外れです。

国際ルールに則って代表を編成し、選出された選手たちが戦う姿が尊いのであって、そこにナショナリズムを絡ませるのはやっぱ違うよな、と。

でも2015年のワールドカップでの日本大躍進があって、今までラグビーを知らなかった人たちにもラグビーが認知されて、当初は多かった的外れな批判も自浄効果で徐々に是正されていっているなと感じます。

ここで改めて、、

今、日本代表として戦っている選手たちは、紛れも無く正真正銘のラグビー日本代表です。

戦いの場として日本を選び、日の丸を背負う彼らに敬意を。ラグビーはともに汗を流した者が仲間なのです。

正しい知識を広めてください。

応援よろしくお願いします!

記事を書いた人

nawoya
ナヲヤです。1983年生まれ、高知県在住です。
2019年ラグビーW杯の時に、少しでも多くの人と
ラグビーを楽しめるよう、ラグビーの楽しさを紹介します。

雑記では、ラグビー以外の気になることも紹介していきます。

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